大阪コラム


最初に

 今までこのホームページを見て頂いている人に自分の意見をもっと知って頂きたいと思っていたのですが、どうしても意見的なものを書くとうまく意志が伝わらずに、あらぬ誤解や反発をを招いたりしそうだったので今まで躊躇していました。しかし、どうしてもモトリーノデルベント(寺田武弘)の方向性や本質というものをやはり知って頂きたく、て今年からこのようなページをつくることにしました。もちろん私の意見を皆さんに押しつけるつもりはございませんしこのページを見て気に食わないのであれば今後このページを見るのはおやめください。もっとも私の意見と言うだけでなく、他のページに収まらない範疇の情報などもここに書いていければよいのではないかと思っています。また、日記的なことも書くかもしれません。ただし毎日というわけにはいきませんので不定期で更新していくつもりです。ただ、あまり文章を整理して書いている時間がありませんので重複したり意味が分かりにくいということもあるかもしれませんのでご勘弁を。ちなみにご意見等ありましたらよその掲示板などに書き込むのではなくこちらまで直接お知らせ頂けましたらと思います。私も間違っていることがありましたら修正していきたいと思っておりますので。

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モトリーノデルベントの目指すもの

 バイク販売にはいろんなスタイルがあると思います。新車を中心にするのか、中古に重きを置くのか、はたまた旧車専門でいくなどです。モトリーノデルベントは開店当時より新車中心に販売を進めてきました。もちろん中古車や旧車の取り扱いも無いわけではありません。なぜ、新車なのか。新車を売るのは当たり前といえば当たり前ですがベスパ屋さんのなかには新車メインでないお店も結構あります。はっきり言って新車を売るのはそれほど儲かる作業ではありません。これはあまり手を入れずにそのまま売るのであればそれなりの利益というのはあるのですが当店のように新車の整備に2日とか3日とかの時間をかけますとそれほどおいしい商売とは決して言えないのです。
 それではなぜ新車なのか?それは永く乗って頂けるからです。ベスパがいくら長持ちすると言っても機械には必ず寿命があります。それなら一番永く乗れる新車から乗って頂いて20年とか30年乗り続けて頂くのが一番良いのではないかと私は思います。もちろんベスパの旧車というのは独特の雰囲気がありかっこよいというのは否定いたしません。今は便利な世の中ですから旧車はお金を出しさえすれば買うことができるでしょう。しかし、それに乗っている人はかっこよいのでしょうか。旧車のベスパを当時新車で買って現在まで乗り続けている人はそのスタイルがどうであれ本当にかっこよいと私は思います。数十年間乗り続けてきた年輪というのは他人は否定することができない重みというのがあるのでは無いでしょうか。私はそのような乗り方ができるベスパというのを提供したいと思っているのです。もちろんそのためにはモトリーノデルベント自体が今後数十年間存在し続けることが必要になりますし、なるべく壊れない長持ちするベスパを作っていく必要があります、私はそうあるべく努力をしていくつもりです。もちろん中古車や旧車でもこの先数十年乗り続けるのが不可能では無いでしょうが、誰の手垢も付いていない、自分だけのベスパ(それ以外のスクーターも)というのは年月が経てばたつほど思い入れというのも違ってくるのでは無いでしょうか。
 30年後にさりげなく「いやー、気がついたらいつの間にか30年乗ってしまいました」なんて言えるのが本当のかっこよさと私は思うのですがどうでしょう。
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永く使う

 個人的なもの選びの基準はシンプルで長持ちするものというのが基本スタンスになります。ベスパを最初に選んだのもその基準に合致したからです。現在42歳ですのでそれほど永く使ってるというものはまだ少ないかもしれません。多くのものは18歳以降、大学に入ってある程度自分のお金ができはじめた以降のものになります。一番古いものでは自分で買ったものではありませんが中学に入ったときに親に買ってもらったセイコーの自動巻の腕時計でしょうか。最近は自動巻の時計というのがまた流行り始めていますが、当時はクオーツなどまだ無く、自動巻が全盛の時代でした。その中でも流行はカットグラスに色つきグラデーションの文字盤というタイプでした。周りの友達のほとんどはそのような時計をしていたのですが、私はどうしてもそのような時計がいやでフラットなガラスに白いシンプルな文字盤の時計を買ってもらいました。当時としてはちょっとだけ贅沢な25石のファイブアクタスです。シンプルなデザインですので流行に関係なく現在でもあまり古さを感じません。その時計は何度かオーバーホールして現在でも手元にあります。ただし最近では祖父の形見の時計(こちらも何回もオーバーホールしてますね)を使っていますので着ける機会は少ないですが。自分で買ったものの中では大学に入る年の春休みに買った自転車です。ビゴーレというメーカーの競輪用(ピスト)自転車です。もちろん競輪選手になりたかった訳ではなく高校時代からやっていたスポーツの筋トレ用が主な目的です。当然そのままですと公道は走れないのでブレーキを付けハンドルをフラットバーに改造して街乗りもできるようにして乗っていました。競輪用自転車というのはフリーという部品が付いていないのでペダルは常に回し続けないといけません、また変速機なるものも付いていませんので上り坂でもかなりパワーがないと登れません。トレーニングにはもってこいだったのです。ただし、トレーニング用が主な目的ではあったのですがそのような自転車にしたのはもう一つ理由があります。この手の自転車は何も余分なパーツが付いていなかったのでシンプルで大変軽く何よりかっこよかったのです。実はそのような自転車を欲しいと思ったのは11歳ぐらいのことでした。当時我が家では5年生になると子供用自転車からちょっとまともな自転車(当時はサイクリング車といっていた)を買ってもらうことになっていました。自転車屋さんからもらってきたカタログにピストではないがフラットハンドルでシンプルな自転車が載っており、私はその自転車を買って欲しかったのですが、親が選んだのは当時流行だったセミドロップという不細工なハンドルの付いた自転車でした。このときから自分で次に自転車を買うときには必ずシンプルなデザインの自転車を買うと心に決めていたのだと思います。自分が本当に気に入ったものはやはり大事にするもので、この自転車もフレームは一度塗り替えましたがほとんど当時のパーツのまま今でも手元にあります。
 ただし、すべてのものを常に永く使い続けるというわけではありません。私の趣味の一つにカメラというのもありす。最初は店を始めてから納車の時に一人ずつお客さんとベスパを一緒に写すために使っていました。ところが最初に使っていたジャスピンコニカ(初めてのオートフォーカスカメラ)が壊れてしまい、近所のカメラ屋さんにカメラを買いに行きました。それまで我が家には一眼レフというものは無くレンジファインダーのカメラしか使ったことがありませんでした。最近ではレンジファインダーカメラの方が珍しくレンジファインダーにあこがれる人も多いようですが、我が父はカメラにあまり興味がなかったようで私が子供の頃はキャノンのレンジファインダーを買ったあとは一眼レフカメラを買うことはありませんでした。そのようなわけで私は一眼レフカメラにはあこがれがあり、次は一眼レフのカメラを買いたいとずっと思っていたのです。当時まだ西宮時代、店の近所にはこぢんまりとしたカメラ屋さんがありそのショーウインドウを覗くとニコンのF2が中古で出ていました。当時まだF2がどれほどのカメラなのかは分かりませんでしたがニコンという名前にはやはり惹かれるものがありました。カメラ屋さんのおじさんは一見怖そうな感じですがちゃんと説明して頂き、値段も手が届く値段でしたので思い切って中古のF2を買いました。カメラはそのF2がきっかけでのめり込んでいき、レンズもかなりそろえました。F2というカメラ今から考えても本当に良いカメラで使い続けようと思っていたのですが、調子が悪くなり5年ぐらいで手放してしまいました。ちょっと後悔はしておりますが、なぜ手放したかというのを考えてみますとやはり新品から使っていなかったということでしょう。新品で買っていたなら(もちろん当時はもう新品では買えませんでしたが)今でも絶対に使い続けているでしょう。個人的には新品から持っているものの方がやはり最終的には愛着がわくようです。現在ではニコンF3を新品で買って使っていますがこれは使い続けることができる限り使います。
 中古でないと手に入らないものというのは確かにありますが、個人的には新品で手に入るものの中から良いものを選んで使い続けるというのが自分の信条です。ちなみに最近のマイブームはフィルソンの製品です。今でも昔のシェラデザインのダウンジャケットは持っていますが、今ではシェラもノースフェースも昔の面影は全くなくなってしまいました。フィルソンが唯一アメリカの良心とも言うべき商品を作り続けていると思います。ウールジャケット類などはそれこそ一生ものだと思います。アメリカで販売されているものうちの一部しか日本で手に入らないのが残念ですが、今のうちに手に入れておくことをお勧めします。
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性能重視?

 バイクなどを買うときに、皆さん何を基準に選ばれるでしょうか。たいていはカタログやWebなどでサイズや出力を調べて買われるのではないでしょうか。日本では特に最高出力や装備の豪華さなどが購入の基準にされることが多いので特に電化製品などはおよそ使うこともないような装備がてんこ盛りに組み込まれています。そして実際買われる方もおよそ使うことが無い装備が付いているからという理由でその製品を買ったりすることが結構多いです。バイクや自動車の場合ですと出力がどれだけ大きいかとか、最高速が○○Km/hでるからという理由でその製品に決められる方も多いのではないでしょうか。